BGMのテンポによって購入額が変わる
- 2019.08.21
パソコン教室で、BGMを流すと受講生の声が大きくなり、BGMを止めると声が小さくなるということがあるそうです。
人は静まりかえった環境ではなかなか声を出しにくいし、しーんとして静かな場所では周囲への遠慮から音を立てることを控えるようになります。
小さな音でも音楽を流しておくと、このBGMによって会場内の空気が和みます。
人の購買行動は、音に影響を受けることが心理学の実験からもわかっています。
1982年に米国ロヨラ大学のロナルド・ミリマン教授が音に関 する次のような実験を行いました。
スーパーマーケットでアップテンポのBGMとスローテンポのBGMを流します。
その比較によって、来店客の購買行動がどう変わるのかを調べました。
その結果、アップテンポだと顧客の滞留時間は短くなり、購入額が低くなりました。
スローテンポだと滞留時間は長くなり、顧客はゆっくり買い物をし、その結果、購入額も増えたということです。
また、米国フェアフィールド大学がカフェで行った実験もあり ます。
アップテンポのBGMとスローテンポのBGMを流し、お客様が1分間に食べ物を口へ運ぶ回数を計測した実験です。
その結果は次のとおりでした。
・テンポが速いときは、4.4回
・テンポが遅いときは、3.83回
・BGMがないときは、3.23回
これによれば、たとえば飲食店では回転率を上げたいランチタイムはアップテンポにすることで売上げが増え、ディナータイムはスローテンポにして、ゆっくりと食事をしていただいて滞在時間を増やせば売上げが増えるかもしれません。
また、アイデア出しの会議ではアップテンポなBGM」が流れていたほうが多くのアイデアが生み出されるかもしれません。
プレゼンや商品発表会の場では重厚なクラッシックをBGMに使うと商品のクオリティに重みを感じさせることもできるでしょう。