人は自分の個性にあった評価価値から商品を選ぶ
- 2019.09.13
商品には、「商品価値」と「評価価値」という2つの側面があります。
その商品が本来もっている価値が商品価値です。
ビールなら爽やかにのどを潤し、美味しくてリラックスさせてくれるアルコール飲料ということです。
そして、お客様が抱く価値が評価価値です。
商品価値にお客様がさらに付加価値を感じる部分です。
ビールでは、高級感やプレ ミアム感という付加価値が感じられるようなことです。
そして、このうちの評価価値をお客様にうまく受け止めてもらうことができれば、その商品は高く買っていただくことができます。
いわば、ブランドに近い価値です。
評価価値は、実績や経験、知名度等によって変わってくるのですが、既存の商品の評価価値を上げるために最も簡単な方法が、ネーミングやキャッチコピーを変えることです。
事例で説明しましょう。以下のAおよびBは商品価値は同じで すが、コピーによって評価価値が変わります。
A:「ざるそば500円」
B:「信州の風味豊かなそば粉のみ使用。毎朝店主が3時から手打ちしています。限定50食。さるそば780円」
A:「萩焼茶碗 1,980円」
B:「『萩の七化け』伝統にこだわる作陶釜の萩焼 3,980円。使い込むほどに器の色が変わる幻の陶器。」
A:「人気の芋焼酎 3,500円」
B:「酒販店主だけが知る幻の芋焼酎 10本限定入荷! 7,000円」
既に商品の知名度が高く、ブランド力があり、実績があるのなら、キャッチコピー等を変えて訴求方法を改める必要はありません。
しかし、商品価値がしっかりあり、他社の商品との優位性もはっきりしているのに売れ行きが上がらないのなら、評価価値を前面に押し出すアプローチを進めるべきです。
これからのお客様は、自分の個性や嗜好に合ったものを多くの商品から探すことを余儀なくされます。
その選択肢に入るには、キャッチコピーでその商品ならではのユニークさを目立たせることが有効な手段の一つです。