イルカはなぜ陸地に近づくのか
- 2022.08.26
ふだんは大海原を生活の場としているイルカも、時には陸地に近づき、川を遡ったり、浅瀬に乗り上げたりしてニュースになることがあります。
イルカはコウモリと同じように、ある種の音波を発し、その反射をとらえて行動しています。
ところが魚を追って陸地に近づくと、海の濁りがひどいために音波が乱反射して、迷子になって川に入ったり、浅瀬に乗り上げたりするのだといわれます。
しかし、これとは別に、陸地に近づく理由としてとてもユニークな説があります。
それは、イルカは「淡水の風呂」に入るために陸地に近づくというものです。
ご存じのように、 イルカは猛スピードで泳ぐことができます。
車でもそうですが、速く泳ぐ(走る)ためには、体の表面にできる乱流などが邪魔になります。
しかし、イルカは肌に深いシワをつくることで水の流れをスムーズにし、乱流を起こさないようにしているのです。
ところが、イルカに寄生虫がつくと皮膚が硬くなり、シワができにくくなってしまいます。
シワができないと速く泳げないため、イルカにとっては死活問題です。
そこで淡水風呂が必要になってきます。
海の寄生虫は淡水に弱く、つけるとすぐに破裂して死んでしまいます。これを知っているイルカが、多少の危険は承知の上で湯治のために陸地に近づくというのです。
※諸説あります。