マジックミラーの仕組み
- 2022.09.01
警察署の取調室などには、マジックミラーが使われています。
これは、取調室から見るとただの鏡なのに、隣の部屋からは取調室の中がよく見えるというもの。
片面が鏡で片面が透明ガラス、というガラスでも使っているのかと思ったら、そうではありません。
部屋の明るさの違いを利用したものなのです。
近頃では、すだれをかける家も珍しくなりましたが、すだれをかけると昼と夜で家の中の見え方が違います。
昼間は部屋の中より外が明るいので、外から部屋の中は見えませんが、中からは外の様子がよく見えます。
夜になると、明かりがついた部屋の中のほうが外より明るくなります。
そうすると今度は、部屋の中が外からはっきり見えるようになります。
実は、マジックミラーもこれと同じ原理なのです。
光は明るいほうからも暗いほうからも出ているのですが、明るいほうから出る光のほうが多いため、明るいほうの様子が一方的に見えるのです。
取調室の光も隣の部屋の光も、一部は鏡を通り、一部は反射しています。
しかし、取調室のほうを明るくしておくと、反射する光も鏡を素通りする光も、取調室のもののほうが多くなります。
そうすると、取調室では鏡に見えますが、薄暗い隣の部屋では透明ガラスに見えるわけです。だから、部屋の明るさを逆にすると、取調室から隣の部屋の様子が見られるようになります。
つまりマジックミラー号は夜は外からほぼ丸見えになる訳です!