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ざっくりピカソの『ゲルニカ』

2022.09.14

ざっくりピカソの『ゲルニカ』

パブロ・ピカソの現代戦を描いたショッキングで強烈な作品『ゲルニカ』は、スペイン内戦 (1936~1939年) でドイツ軍の爆撃機が小さな町に引き起こした混乱を表現したものです。

1937年1月、 スペイン共和国政府は、 当時最も有名なスペイン人画家だったピカソ (1881~1973) に、パリ万国博覧会のスペイン館のため壁画を制作してほしいと依頼しました。

4月26日、ファシスト政権の命を受けたドイツ軍爆撃機が、 スペイン北部バスク地方の町ゲルニカを破壊。
じつはこれは、 純粋に民間人のみを狙った人類史上初の空爆でした。

もともと共和国側を支持していたピカソは、この事件に衝撃を受け、この恐ろしい戦争に国際的な注目を集めたいと願って、空襲をテーマにした巨大な壁画 (349×777センチメートル)を制作しました。
当時ピカソの恋人だったドラマールが、制作途中の様子を写真に記録しています。

『ゲルニカ』の構図は、中央の三角形と、その両側にあるふたつの長方形で構成されています。
三角形の頂点では、負傷した馬の頭部がはっきりと描き出され、何の罪もない犠牲者全員の苦しみを伝えています。
その左には雄牛がおり、ピカソによると、これは残忍性と暗黒性を表現しているということです。

雄牛の下には、死んだ子どもを抱えて嘆く女性がおり、その姿は、 十字架にかけられた我が子イエスを抱く聖母マリアというキリスト教的イメージを連想させます。

画面の下部には倒れた市民が横たわっており、その手には、 戦闘機と戦おうとしたのか、折れた剣が握られています。

右側には、もがき苦しむ人物がさらに三人描かれています。

この絵は、 総合的キュビスムを思わせる様式で描かれています。
コラージュは用いられていませんが、描かれている人物や動物の中には、新聞紙から切り抜いてキャンバスに貼ったように見えるものもあります。

この作品は、パリ万博で展示されたあと、スカンディナビア諸国を巡回し、その後ロンドンに行きました。

スペインでファシスト派が勝利を収めると、ピカソは『ゲルニカ』をニューヨーク現代美術館へ送ってほしいと要求しました。
その上で、スペインがファシズムから解放されたら、この絵をスペインに戻すという条件を付けました。

1981年にフランシスコ・フランコ将軍が死ぬと、ようやく『ゲルニカ』 はマドリードに戻り、 現在は同市にあるソフィア王妃芸術センターで見ることができます。

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