そもそもガラスが透き通っているのはなぜか
- 2022.10.18
ガラスは間違いなく固体なのに、なぜ向こう側が透けて見えるのでしょう。
あまりにも当たり前すぎる疑問ですが、考えてみれば不思議なものです。
それは、ガラスの原料と関係があります。
ガラスのおもな原料は「珪砂(けいしゃ)」という砂の一種です。
珪砂はもともと、透明度の高い水晶と同じ成分でできています。
それがガラスが透明であることのカギになるのです。
ガラスをつくるときには、珪砂を高温でドロドロに溶かして液体にします。
そして、その液体を冷やして再び固めると、最初の結晶構造が崩れてしまいます。
崩れたということは、結晶構造が破壊されたということです。
そうなると、結晶と結晶をつないでいた境目がなくなってしまいます。
だから、光はそこにできた隙間を通り抜けることができるのです。
つまり、人がガラスを見て「透明だ」と思うのは、水晶と水晶の間を光がすり抜けているからなのです。