『吾輩は猫である』のモデルになった猫の名前
- 2023.02.20
「吾輩は猫である。名前はまだ無い。」
ご存じ、夏目漱石の名作『吾輩は猫である』の冒頭です。
主人公の猫は、結局、最後まで名前がないまま終わりますが、漱石がこの物語を書くにあたって、モデルにした飼い猫の名前は何だったのでしょうか。
小説のモデルになったのは、漱石の家に住みついてしまった黒猫でした。
猫嫌いだった漱石の奥さんが何度追い出しても戻ってきてしまい、それを知った漱石が家で飼うことにしたのです。
さて、肝心の猫の名前ですが、漱石は、この猫のことを「ネコ」としか呼んでいませんでした。
結局、小説の主人公と同様、名前を付けられることはなかったのです。
この猫は、俳句雑誌 『ホトトギス』での「吾輩は猫である』の連載が終わった2年後に病気で死んでしまいましたが、翌日、漱石は4人の弟子たちにわざわざ猫が死んだことを報告する手紙を書いていますから、漱石さん、結 構可愛 がっていたようです。
猫の墓標には、「猫の墓」とだけ書かれてあったということです。