ポテトチップスは「料理人の意地」から生まれた
- 2023.03.29
1867年、ニューヨーク州の避暑地サラトガのサラトガ・スプリングスホテルでのこと。
ウェイターがインド人のコックのところへフライドポテトの皿を持ってきて、「ポテトが厚すぎると客が文句を言っている」と言います。
このコックは、非常に誇り高い男でした。
注文を受けて、「これならどうだ」とばかりに、ジャガイモを紙のように薄く切ってカリカリに揚げます。
客は「ここまで薄くしろとは言わなかったが…」とびっくり。
でも、一枚つまんで食べてみると、そのおいしいこと。
一晩のうちにその味はホテル中で評判になり、その夏のサラトガでは、大通りでもベランダでも、優雅に紙コップからポテトチップスをつまむ客の姿が見られたそうです。
洗練された人々の上品な食べものだったポテトチップスが、極めて大衆的な食品になったのは、1925年のこと。
この年、ポテトチップスの大工場がニューヨーク州オールバニに建てられました。
そんなこんなで、今では日本人のおやつの定番にもなっています。