「赤の他人」の赤とは
- 2023.04.30
「赤の他人」という言葉があります。
もちろん、これは「縁もゆかりもない、まったくの他人」という意味です。
でも、この言葉、どうして「赤」なのでしょうか。
そもそも人間関係に色なんてありませんよね。
そういえば、「真っ赤なウソ」という言葉もあります。
今度は赤どころか「真っ赤」。
もちろん、「ウソ」 に色がついているわけではありません。
実は、そもそも、「赤」には、「明白な」「まったくの」といった意味があるのです。
というより、「赤」の語源は「明るい」ですから、色としての「赤」という意味よりも、どちらかといえば「明白な」という意味のほうが先ともいえます。
つまり、「赤の他人」は「明白な他人」、「真っ赤なウソ」は「まったくのウソ」というわけです(「赤の他人」には仏教用語からきたという別説あり)。
同じ使い方に、「赤っ恥」「赤裸々」 「赤貧」などがあります。
ちなみに、「明るい」の反対の「暗い」は、「黒」という言葉の語源といわれています。