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ナチス親衛隊の逃亡を手助けした「オデッサ」

2023.12.08

ナチス親衛隊の逃亡を手助けした「オデッサ」

「オデッサ」とは、第二次世界大戦後にナチス親衛隊の逃亡を手助けしたとされる組織のことです。
この組織は正式には「Organisation der ehemaligen SS-Angehörigen」の略で、主に元SS隊員を含むナチス幹部の逃亡支援を目的としていたとされます。
サイモン・ヴィーゼンタールによると、オデッサは1946年に結成されたとされますが、その後の調査では「単一の世界的組織」としての存在が確認されていないという意見もあります。

オデッサは、主に3つのグループで構成されていたとされます。
その一つはオットー・スコルツェニー派で、彼は元ナチス親衛隊中佐で、1960年代から70年代にかけてナチス要人をインドネシアや南米などの安全な避難場所へ密出国させるシステムを構築したと言われています。
また、ラインハルト・ゲーレンはナチス諜報機関の中心的人物で、第二次世界大戦後はアメリカのCIAと協力関係を結んだゲーレン機関に発展しました。
さらに、名前が不明な3つ目のグループは、崩壊したドイツから金や資金を運び出す役割を担っていたとされます。

ただし、オデッサだけでなく、他の組織もナチスの逃亡を支援していたとされます。例えば、バチカン(カトリック教会)、CIA、南アメリカの政府機関(チリやアルゼンチンなど)、ロッジP2(イタリアのフリーメイソン傘下で活動していた組織)などが挙げられます。

これらの事実を踏まえると、「オデッサ」が単一の組織として実在したかどうかについては異なる意見が存在しますが、ナチス親衛隊の逃亡を支援する様々な組織や活動があったことは明らかです。
サイモン・ヴィーゼンタールは、この組織の存在を強く主張しましたが、後の調査では具体的な証拠は見つかっていません。
一方で、ナチス関係者が戦後、自国の発展のために多くの国や組織によって保護され、彼らの情報や知識、技術が求められていたという事実もあります。

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