資金洗浄とNFT
- 2023.10.24
資金洗浄は、犯罪行為などによって得られた資金の出所を隠蔽する行為であり、NFTの匿名性と流動性が資金洗浄に適した環境を提供していると懸念されています。
例えば、あるNFTが突如として2億3000万円で取引される事例が報告されています。
このNFTは、通常の市場価格よりも非常に高い価格で取引されたことから、資金洗浄の可能性が疑われています。
この取引は、購入者のデジタルウォレットがイーサリアムのコインミキシングサービス「トルネードキャッシュ」を利用して資金を提供したことが明らかになり、このような匿名化技術が資金洗浄のリスクを高めていると指摘されています。
また、国際的な規模での資金洗浄の問題も報告されています。
北朝鮮は、NFTを利用して資金調達や資金洗浄を行っているとの報告があり、これは国際的な制裁を回避する手段としてNFTが利用されている可能性を示唆しています。
NFTの高額取引や匿名性は、悪意ある者たちによる資金洗浄の可能性を高めています。
これに対し、米財務省などの機関はNFTによる資金洗浄に警戒を呼びかけており、規制の強化や監視の厳格化が求められています。
そして、NFTの市場においても、資金洗浄のリスクを認識し、透明性を確保するための取り組みが不可欠であると考えられています。