先に恩を売って買っていただく方法(返報性)
- 2019.12.09
私たちは相手から贈り物や招待、接待等を受けると恩義を感じます。
その恩義を一方的に受けっぱなしの状態は借りを返していない状態なので居心地の悪さを感じます。
その居心地の悪さを解消するために私たちは相手にお返しをしようとします。
これが「返報性」と呼ばれるものです。
この返報性をビジネスに応用したものが「無料配布」「無料体験」「試供品」「ご招待」「モニター」「試食」です。
たとえば、スーパーで「おいしいウィンナーをどうぞ!」と言われてウィンナーを試食すると何となくウィンナーを買わずにその場を立ち去るのが難しくなります。
学習塾の無料体験授業に我が子を参加させて説明を聞いた後には入塾させずにはその場を立ち去るのが難しくなります。
化粧品カウンターでメイクを施してもらうと何も買わずにその場を立ち去るのが難しくなります。
ホームパーティーに招かれておいしい食事をご馳走になった後にチャリティの説明をされると何も寄付せずにその場を立ち去るのが難しくなります。
こうした心理状態になるのが返報性です。
地方では、「公民館商法」と呼ばれる販売方法があります。
たとえば腰痛やひざ痛で悩む人を集め、そこでマッサージなどによりそれらの痛みを緩和するようなサービスが無料で行われます。
その後、健康器具や健康食品の説明をされるとやはり恩義を感じてしまう人が一定の確率で現れます。
このときの心理が返報性です。
このように相手から先に恩義を受けると、その恩義に報いなければならないと思い、具体的な行動を起こしてしまうことが多くあります。
少し知恵を絞って相手にとって得となるモノやコトを無償で提供してみてはいかがでしょうか。