鉄血宰相と呼ばれた男の逸話
- 2020.03.25
かつて「鉄血宰相」と呼ばれたドイツの政治家、オットー・フォン・ビスマルク。
性格は頑固で、近しい人からは嫌われていたそうですが、瞬く間にドイツを統一した手腕は、今尚高く評価されています。
さて、これはそんなビスマルクがまだ若かった頃、友人とハンティングに出かけた時の話です。
2人で狩猟を楽しんでいる時、この友人が誤って沼に落ちてしまいました。
泳げない友人は溺れながら、必死になってビスマルクに助けを求めます。
しかし、ビスマルクは慌てる様子もなく、友人に向けてこう言ったそうです。
「残念だが、私も泳げないんだ。君を助けようとすれば私も溺れて死んでしまう。どうすることもできないが、君が苦しんで死ぬのをここで見ているのは忍びない。だからせめて、一思いに楽にしてあげよう」
そして、持っていた猟銃を友人に向けて構え、狙いを定めました。
これに驚いた友人は、撃たれてはたまらないと、それこそ死に物狂いで泳ぎ、なんとか沼から脱出することができたのです。
その姿を見たビスマルクは、ニヤニヤしながら友人にこう言ったそうです。
「ほら、助かった。人間、必死になればなんとかなるだろう」
如何にも後に鉄血宰相と言われる男らしい逸話ですが、出典不明なので創作の可能性が高いとも言われています。