意外と知らないゾロアスター教
- 2023.10.30
創始者は、詩人で預言者のゾロアスター(「ザラスシュトラ」とも)で、ゾロアスター教という呼び名は彼の名に由来しています。
ゾロアスターは、紀元前7世紀ごろ、ペルシアに住んでいたとされています。
彼の教えは、アジアの文化と世界の宗教に重要な影響を与えましたが、ゾロアスターの生涯については詳細がほとんど分かりません。
紀元前628年ごろに、おそらくは現在のイランに当たる中央アジアで生まれたと考えられており、地元の寺院で聖職者として修行したとされています。
ゾロアスターは、苦労の末にようやく認められた預言者であると伝えられており、両親の意向に反して20歳のころに家を出て10年間にわたり精神的な探求を行い、「善い宗教」と自称するビジョンに到達しました。
その後10年をかけて伝道しましたが、教えを受け入れる人はほとんどいなかったと言われています。
しかし、バクトリアの王の馬を治療したことから、王はゾロアスター教を信じるようになりました。
そして、77歳のとき、ゾロアスターは不可解な状況の中で殺害されました。
ゾロアスターの死後、その教えは急速にアジアに広まり、ペルシア帝国の主要な宗教となりました。
ゾロアスター教では、究極的な魂の審判者である最高神アフラ・マズダーを信仰し、来世の存在を信じています。
死後の世界では、善人と悪人が区別されるという来世観を持っています。
単一神の信仰と最後の審判を強調するゾロアスター教の信念は、後のユダヤ教やキリスト教にも受け継がれました。
さらに、ヒンズー教や仏教などの東洋の宗教とも多くの類似点があります。7世紀にイスラム教徒がペルシアを征服すると、ゾロアスター教の中心は西インドに移りました。
しかし、ゾロアスター教の信者は20世紀に急速に減少し、インドとイランを中心として全世界で20万人以下しか残っていないと考えられています。