オルバースのパラドックスとは
- 2023.11.07
具体的には、どんなに遠くの星も、その光は我々に届くはずです。
したがって、宇宙が無限で、どの方向にも星が存在するなら、夜空は真っ白になるはずです。
しかし、実際には夜空は真っ暗であり、星は点々と輝いているだけです。
ここでハッブル宇宙望遠鏡で有名なエドウィン・ハッブルが登場します。
ハッブルは、遠くの銀河が私たちから遠ざかっていることを発見しました。
これは宇宙が膨張していることを示唆しています。
この膨張により、遠くの星や銀河からの光は赤方偏移を起こし、可視光の範囲から外れてしまうことがあるのです。
このハッブルの発見によって、オルバースのパラドックスの一部が解決されました。
宇宙の膨張により、遠くの星や銀河からの光が私たちに届く前にその光の波長が変わってしまい、可視光としては見えなくなることがあるため、夜空が真っ白にならないのです。
また、宇宙の年齢もオルバースのパラドックスの解決に寄与しています。
宇宙が有限の時間しか存在していないため、光がまだ私たちに到達していない遠くの星や銀河もあるのです。