命令形を質問形にすると受け入れてもらいやすい
- 2019.11.29
人は命令や決め付けには抵抗感を抱き、依頼やお願いには聴く耳をもつようです。
「静かに!」「静かにして!」「静かにしてほしい」 これは命令です。
命令は時として相手の心の中に不快感をもたらします。
そのため、その命令が拒絶されることも多々あります。
では、次の言い方はどうでしょう?
「静かにしてもらえませんか?」「もう少し静かにできます か?」「少し声を落としてもらうことはできますか?」
このように言われると命令的な感じがやわらぎ、受け入れやすくなりませんか?
これは「挿入命令」と呼ばれる話法です。
実は挿入命令による話法は、すべて「命令」を含んでいます。
これらは「静かにしてほしい」と言っているのと同じなのですが、命令を質問型にして伝えているところが特徴です。
ビジネスにおいて、気難しいお客様や交渉が困難な相手にはこの挿入命令の質問形が応用できます。
「ご試着ください」ではなく、「お試しになられてはいかがですか?」
「ご検討ください」ではなく、「来週までに前向きに採用のご検討をいただけますか?」
このように、質問形のオブラートに要求や命令を含めるのです。
すると相手は「命令された」という強制的な感じを抱かずに、「試着する」「検討する」ということを受け入れやすくなります。
いかがでしょうか。
お願いしたいこと、命令したいことを質問の形で包むと挿入命令と呼ばれる説得方法になります。
「○○してもらえますか?」「お試しになられてはいかがですか?」「ご検討をいただけますか?」といった挿入命令をコミュニケーションに取り入れてみてはいかがでしょうか。