東京を首都にしたのは誰か
- 2022.08.11
長く続いた江戸幕府が倒れ、1867年に「王政復古の大号令」があったとき、当時の京都の人たちは、「これでまた、京都が日本の政治の中心になる」と大喜びをしたそうです。
それなのに、明治新政府が京都に置かれた期間はわずかに1年弱。
新政府はすぐに「東京」と名を改めた、新しい首都に移ってしまいました。
この、「東京遷都」の黒幕は大久保利通だったといわれています。
彼は、古い慣習に満ちた京都から朝廷を切り離すことで、日本の心機一転を図ったと考えられています。
また、長年、日本の中心だった江戸の人たちの心情にも配慮したともいわれています。
この遷都に対しては、当然、京都府民からの大反対がありました。
心情的な面だけでなく、多くの公家や有力商人が東京へ移ったため、京都の財政が悪化したのです。
そこで新政府は、京都に対して、税金の一時免除と100万円の「産業基立金」などを支払うことで納得して貰いました。
東京を首都にするために、言葉は悪いですが、お金でケリをつけたのですね。