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「細菌」と「ウイルス」の違い

2022.09.09

「細菌」と「ウイルス」の違い

感染症の予防のためとして、「抗菌」や「除菌」というフレーズがすっかり市民権を得ていますが、これはあくまでも「細菌」に対する効果で、ウイルスに対するものではないということを認識している人はどれだけおられるでしょうか。

細菌とウイルスは、まったく違う性質を持つものです。
なによりウイルスは生命体ではありません。

生命体と認められるには
①DNAやRNAなどの核酸を持ち、自己複製ができる。
②代謝、呼吸などによりエネルギーを得ることができる。
③細胞構造を持っている。
といった条件があります。

細菌は、細胞核を持たない原核細胞でできている原核生物で、単細胞の生命体です。

人間などの真核生物の体は真核細胞でできており、細胞内の核酸は核膜の中に収められていますが、原核細胞の場合は細胞の中にむき出しで存在しています。

夏場に食べ物が腐敗するのは、そこで細菌がエネルギーを得て繁殖しているからで、栄養を代謝することができているのがお分かりになると思います。

一方、ウイルスが満たしているのは①のみで、自分でエネルギーを得ることもできませんし、細胞膜を持っていないために細胞構造もありません。

ウイルスの構造は、タンパク質の小さなカプセルの中にDNAやRNAが入っているだけのシンプルなものです。
一部のウイルスはさらにその外側にエンベロープと呼ばれる脂質の膜を持っています。

自分でエネルギーを得られないウイルスは、宿主となる生物を見つけてその細胞の中に寄生します。
宿主の細胞の中で自分の核酸をコピーさせて増殖を繰り返していくのです。

このため、ウイルスは微生物というカテゴリーに入れられているものの、生命体ではないという考え方が一般的です。

生命体と非生命体では当然対処の方法が違います。
細菌に対しては、その細胞構造を壊すことでダメージを与えることができるため、治療薬は比較的簡単につくることができます。

一方、ウイルスの場合はもともとシンプルな構造をしているために弱点が見つけにくく、寄生している生物の細胞を傷つけずに壊すことがむずかしくなります。
もともと命を持たないものを殺すのは一筋縄ではいかない、という訳です。

手指や日用品の消毒に使われる薬品に関しても、抗菌や殺菌と謳っているものが必ずしもウイルスに効果があるわけではありません。

たとえば、アルコール系の製品はエンベロープを持つウイルスには効果がありますが、ノロウイルスなどに代表されるノンエンベロープウイルスには効果がありません。

「抗菌」と見ると、つい手が伸びてしまうかもしれませんが、何のために使いたいのかをしっかり見極めないと期待した効果は得られません。

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