太陽は燃えていない
- 2022.09.13
地球から太陽までの距離は、およそ1億5000万キロメートルあります。
もしも新幹線で太陽をめざすなら50年以上はかかる計算です。
それでも太陽は、地球に四季の変化をもたらすほどの強力な光を発しています。
そのエネルギーの源は水素です。
ところで、よく「太陽が燃える」といいますが、太陽で日々起きている現象は、地球でモノが燃えるのとはメカニズムがまったく異なります。
たとえば木や紙が燃えるのは、それぞれの原子が酸素と結びついて起こる化学反応といえます。
しかし、太陽はガスの巨大なカタマリで、主に水素とヘリウムでできているためにそうした化学反応は起きないのです。
太陽では水素の原子同士が結びつき、核融合反応を起こして光を出しています。
その表面温度は6000度を超えるといいます。
では、太陽はその核融合によって水素を使い果たす日が来るのでしょうか。
答えはYES。
とはいえ、太陽の直径は地球の約109倍、その重さは地球の約33万倍と巨大なので、水素が尽きるのは100年や200年先、というレベルの話ではありません。
あと50億年は光り続けることができるという計算結果が報告されています。
太陽の誕生は今から50億年前といわれているから、太陽の輝きは折り返し地点に来ているともいえますね。
水素が減り、核融合が弱まった太陽は、地球など周囲の星々を飲みこみながら今の100倍もの大きさにふくらみ、最終的には収縮して水素をほとんど含まない、地球ほどの大きさの星になります。
太陽の輝きが終わりを迎える頃、人類はどうなっているのでしょうね。