サウナで火傷をしない理由
- 2022.10.16
テレビドラマも放送されるなど若者の利用者もグンと増えているサウナですが、サウナルーム室内の温度計を見ると90度から100度近くになっているときがあります。
100度といえば、これがもし水なら沸騰して熱湯になっている温度です。
人が入るどころか、ちょっと手をつけることもできないでしょう。
しかし、それがサウナとなれば話は別。
高温の部屋の中で長時間過ごしてもなぜ、火傷をせずにいられるのでしょうか。
そこには「空気は熱を伝えにくい」という特性が関係しています。
たとえば、28度の温度計を40度のお湯に入れ、温度計の目盛りが40度になるまでに約0.5秒かかるとすると、サウナでは約300秒かかってようやく40度に達するといいます。
それほど空気は熱を伝えにくいのです。
サウナでは、見えない空気のバリアで人の皮膚は守られているといえます。
また、日本のサウナはフィンランド式といわれる乾式サウナが一般的です。
この乾式サウナは、100度近い室温に対して湿度は10パーセントほどとかなり高温低湿の設定になっています。
もしも湿度が高い、つまり室内に水分が多ければ、それだけ熱は人の皮膚にも速く、高温で伝わってしまいます。
この湿度の低さも、サウナを火傷せずに利用できる理由のひとつです。
一方、ミストサウナやスチームサウナなどの湿式のサウナは、湿度は80から100パーセントなのに対して、室温は高くても40から60度程度。
利用者の安全のため、こちらは乾式サウナとは正反対の低温高湿の設定になっているのです。