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人間は、パンやごはんを食べているだけではちゃんと大きくなれません。
肉や魚、卵に牛乳、野菜に海藻、といろいろなものをバランスよく食べなければならないのです。

これに対し、牛や馬、ゾウなどの草食動物はなぜ、草だけ食べてあんなに大きくなれるのでしょう。

その秘密は、体の中に棲む微生物。

草食動物の胃や腸の中には、食べ物を分解する数十種の微生物たちが1立方センチメートル当たり100万もいて、植物から効率よくタンパク質を取り出しているのです。

さらに、それらの微生物をタンパク源として消化してしまうというのですから、これ以上効率的なことはありません。

人間の場合には、そんな便利な微生物が体にいませんから、動物性の食べ物からタンパク質を取るしかないのです。

牛は胃腸も草食用にできていて、四つの胃で十分に草をこなしたうえ、体長の20倍もある腸で栄養分を吸い尽くすのです。

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