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ヒマワリ(日まわり)の名に込められた本当の意味

2023.12.18

ヒマワリ(日まわり)の名に込められた本当の意味

夏の光を浴びて輝く姿が印象的だからか、円形に広がった大きな黄色い花が太陽を思わせるからか、ヒマワリは夏のシンボル的存在。

「太陽の動きを追って花が回るから、日まわり」、などという名前の由来にも、納得しそうになるのですが…

実際には、花の首が動いたり回ったりすることはありません。

ヒマワリの花はたいてい東向きに咲き、建物や高い木などで東からの光がさえぎられている場合には、日当たりのよい方角を向きます。

いずれにしても、開花したものは一定の向きを保ち、太陽に従って東から西へと首を回すことなどありません。

ところが花が咲く前、まだ若い芽生えの時期には、茎の先端部が太陽の動きを追って東から西へと首を振るのです。

もちろん、最初は真上を向いて2枚の葉が開くのですが、そこに斜め上から日が当たると、光が来た方向とは反対側の葉がより多くの光を受けることになります。

そして、多量の成長促進ホルモンをつくります。

このホルモンは葉から茎へと送られますが、右の葉からは茎の右側へ、左の葉からは茎の左側へと送られるため、成長の速さも右側と左側では違ってきます。

多量の光で多量の成長促進ホルモンをつくった側はよく伸びて、その結果、茎全体が太陽のほうへと曲がります。

その後はそのままの形で、朝は東、夕方は西へと顔を動かしていきます。

これは、葉に均等に光を与え、茎の両側の成長スピードを合わせるためと考えられます。

こうして首振りをしていたヒマワリも、黄色い花弁が出始めると、徐々に振り幅を小さくして、開花した頃には東(または明るい方向)を向いたまま動かなくなるのです。

つまり「日まわり」しているのは、花が完全に開くまでの若い頃だけ。

ヒマワリと名づけた人は、この時期の動きを見たのでしょうか。

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